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けんこうと平和

「けんこうと平和」2011年11月号掲載

脳卒中のサインを見逃さないで!脳卒中のサインを見逃さないで!

山梨 啓友(やまなし ひろとも)

【監修者のことば】
大井協同診療所 所長 家庭医 山梨 啓友(やまなし ひろとも)

一生病気と無縁で過ごせる人はいないでしょう。健康は病気の有無ではありません。対処法をきちんと知って、「いざというときもなんとかなる」と考えることができるのが健康です。ぜひ皆さんにもこんな健康観をもってほしいと思います。

若いときからの予防が大切

毎年約25万人が、脳卒中を発症しています。脳卒中は、脳の血管が詰まったり(脳梗塞(のうこうそく))、破れたりして(脳出血・くも膜下出血)起こる病気の総称です。日本人の死因としてはがん、心疾患とならぶトップ3に入り、寝たきりになる原因の第1位(約29%・厚生労働省平成19年国民生活基礎調査から)です。しかし、脳卒中について正しく知っていれば、自分で予防することができます。また、早期の段階で発症のサインを見逃さず、早く治療を始めれば、大事にいたらない可能性があります。

高齢者に多い病気とはいえ、くも膜下出血は40~50代に多く発症します。また、若いときからの生活習慣が発症の要因になっていることも多く、20代、30代だから関係ないと考えるのは間違いです。

予防する方法は?

脳卒中の原因の多くが動脈硬化です。動脈硬化とは、動脈が老化によって硬くなったり、コレステロールなどがたまって狭くなり、血液が流れにくくなった状態をいいます。そして、高血圧、喫煙、糖尿病は動脈硬化を進める原因になります。また心房細動(不整脈の一種)によって、心房の中の血液がよどんで血栓ができ、それが脳まで押し流されて、脳梗塞を引き起こす場合もあります(心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう))。

ですから脳卒中を予防するには、誘因となる病気を、健康診断で早く見つけてきちんと治療することと、脳卒中につながる生活習慣を改善することが大切です。喫煙者や、高血圧、糖尿病などの慢性疾患がある人は、動脈硬化検診(頚動脈エコー)や血管年齢チェック検診(ABI検査)で、血管の状態を確認するといいでしょう。

脳卒中の推計患者数

脳梗塞 私の体験談

朝早く友人に手紙を書いていたとき、最初の10文字は書けたのですが、次が字になりません。すぐに病院に電話をして、タクシーで駆けつけました。頭の中に小さい血栓が見つかり、入院し点滴で溶かすことになりました。リハビリも受け、1週間で退院しました。

皆さんもろれつが回らなかったり、字が変だったり、持っているコップが落ちたりしたら、すぐ病院へ!「少し様子を見よう」なんてことは絶対いけません。

(上尾市 後藤君代(ごとうきみよ))

早期発見・早期治療が重要

めまい、体のまひ、ことばが明瞭に話せないなどの症状が急に現れ、数分で元の状態に戻るという場合があります(長くても24時間以内)。これは、「一時的に血管が詰まったが、再度流れ出した」という一過性脳虚血発作です。近い将来、高い確率で脳卒中を発症します。こうした変化があったときは、見過ごさず、必ず受診してください。

脳卒中では、早期発見と早期治療が非常に重要です。早く治療を始めれば、脳の損傷も最小限に食い止めることができますが、遅れれば遅れるほど症状は重くなります。

特に、脳梗塞の片まひや言語障害に顕著な改善が見られる血栓溶解療法は、発症後3時間以内にしか適用できません。また、この治療は脳卒中になったことがある人や、血栓予防薬を飲んでいる人は対象になりません。かえって脳出血の危険が高まるからです。

もし脳卒中が疑われたら

あなたに脳卒中が疑われる症状が見られたら、家族や周囲の人に助けを求めてください。一人だとあわてて何から始めればいいかわからなくなってしまうこともあるからです。あきらかにまひが見られた場合、あるいは疑わしい症状が見られたときは(上記イラストを参照)、すぐに受診してください。

また、脳卒中の発作を起こした人への対処方法も覚えておきましょう。

  1. ①気づいたときの時刻を確認します。
  2. ②できるだけ頭を動かさないようにして安静に寝かせ、衣服をゆるめます。
  3. ③横向きにし、顔を少し下に向けます。仰向けでは息や咳ができなかったり、吐いたものがのどに詰まって窒息する危険性があるからです。まひがある場合は、まひしている側を上にして寝かせてください。
  4. ④救急車を呼びます。何時に、あるいは何分前に、どんな症状が起こったかを伝えてください。脳卒中かどうかで、搬送される病院が変わる場合もあります。

脳卒中で脳細胞が死んでしまうと、なかなか元には戻りません。それでも、早い対応によって、後遺症がまったく残らなかったり、軽くすむ可能性もあります。しかしもっと望ましいのは、脳卒中にならないことです。今からでも遅くありません。ぜひ生活改善にとりくんで、脳卒中を予防しましょう。


脳卒中の主な種類
脳梗塞

脳卒中の中で、最も患者数が多い病気です。次の3つがあります。

  • アテローム血栓性梗塞…脳の太い血管の中にコレステロールのかたまりができ、動脈をふさぎます。
  • ラクナ梗塞…脳の細い血管が詰まります。比較的軽い症状が多いものの、発作を繰り返すと、認知症やパーキンソン症候群の原因になります。
  • 心原性脳塞栓症…心臓にできた血栓が原因です。他の2つに比べて突然起こり、重症例が多いです。
脳出血

脳内の細い血管が破れて出血し、血腫(血のかたまり)ができて周囲の脳細胞を圧迫し、脳の機能を低下させます。

くも膜下出血

脳と、脳を覆っているくも膜の間にできた動脈瘤が破れ、脳の表面に血液が広がり、脳全体を圧迫します。激しい頭痛が突然起こるのが特徴です。


脳卒中を予防するために見直したい生活習慣
「禁煙」
  • どこで、どんなとき誰と吸っているか生活習慣を見直し、その状況をできるだけ避ける。
  • なぜ禁煙するのか、動機を明確にする。
  • 禁煙を周囲に宣言する。
  • 少しずつ減らすのではなく、一気にやめる。
  • 禁煙外来を利用する。
「血圧コントロール」
  • 毎日測って、血圧を意識する。
  • 30分以上の有酸素運動を、少なくとも週に3回する。→体重が3~9%減ります。適正体重に近づくにつれ、血圧も適正値に近くなります。
  • 節酒して、高血圧の危険因子を減らす。1日の目安は日本酒で1合まで。
    (他のアルコール飲料に換算すると、ビール大びん1本、ウイスキー60cc、焼酎100cc、ワイン200cc相当。※男性の場合。女性の場合はその半分。)
「食生活」
  • バランスのよい食事、腹八分で肥満を防ぐ。
  • 高血圧にならないように、塩分の目安は1日約7~8gに。
「受診」
  • 年に1回健康診断を受け、体の状態をチェック。
禁煙
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