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けんこうと平和

「けんこうと平和」2011年5月号掲載

正しく理解していますか?みんなで支える認知症正しく理解していますか?みんなで支える認知症

認知症とひと口にいっても、原因疾患によって、症状・対応の仕方は異なります。
近い将来、高齢者の10人に1人がなるといわれる認知症。
周囲の正しい理解があれば、認知症の方も安心して暮らせます。

荻野 マリエ(おぎの まりえ)

【監修者のことば】
埼玉協同病院 精神科 医師 荻野 マリエ(おぎの まりえ)

認知症はだれでもなる可能性がある病気です。どのタイプの認知症か、専門家でも診断が難しい場合があります。
不正確な情報にまどわされず、不安なときは、かかりつけ医や専門医に相談を。

もの忘れは心配ない?

中高年になると、朝食に何を食べたか覚えていない、人の名前がすぐ出てこないということはよくあります。ヒントや答えを聞いて、「ああそうだった」と思い出すことができるのは単なるもの忘れで、心配はありません。それに対し認知症の場合、ヒントをもらっても、朝食を食べたこと自体や人の名前を思い出すことができません。

脳は膨大な数の細胞が集まってできています。年をとるとともに、脳の細胞も老化するので、記憶力や思考力が低下するのは、ある程度仕方のないことです。しかし認知症になると、脳が委縮するほど細胞が死滅して、細胞間の情報伝達ができなくなり、記憶力や思考力が失われていきます。そして、生活全般の能力が低下していきます。

生活習慣病の予防が大切

認知症になる原因はたくさんありますが、主なものはアルツハイマーと脳血管障害です。2つが合併している場合もあります。

アルツハイマーは脳の細胞に、不要なβ(ベータ)アミロイドタンパクがたまり、細胞が働かなくなる病気です。10年ぐらいかけてゆるやかに進行し、最終的には植物状態にいたります。薬で細胞間の情報伝達をスムーズにし、進行をおそくすることはできます。使用できる薬も、1種類から、新たに2種類加わりました。

脳卒中によって起こるのが脳血管性の認知症です。脳の血管が詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血)することで、脳細胞が血液から栄養や酸素を受け取れなくなり、死滅してしまうのです。このタイプの認知症は、脳卒中の危険因子である高血圧、脂質異常症、糖尿病の予防やコントロールによって防ぐことができます。また、発症しても脳梗塞や脳出血の治療で、脳細胞の死滅を食い止めることも可能です。

ほかにも脳腫瘍をはじめ、認知症の原因となっている疾患の治療で、症状が改善することもあります。大切なことは、気になる症状が続くときは、「年齢によるもの忘れ」と放置せず、早めに受診することです。アルツハイマーの患者さんの場合、その多くが、発症から3年ぐらいたって初めて受診しています。

埼玉協同病院では、MRI(核磁気共鳴画像法)を含む認知症の早期診断を受けることができます。本人が受診をいやがる場合には、まずは家族が相談することもできます。

認知症を早期発見する脳ドックもありますが、高額な費用がかかることもあります。認知症の発見に関しては、日ごろから、家族や周囲が高齢者の日常生活の様子を注意深く見ていることで十分有効といえます。

認知症サポーターを知っていますか。

ブレスレット認知症の人やその家族を地域で応援できるように、2005年から各地で認知症サポーターの養成がおこなわれています。養成講座で、認知症についての正しい知識、適切な対応の仕方などを学んだ認知症サポーターは、現在約235万人。オレンジ色のブレスレットが目印です。

脳の健康をたもつ10カ条
  1. 1.バランスのよい食事
  2. 2.適度な運動
  3. 3.禁煙・禁酒(節酒)・規則正しい生活
  4. 4.生活習慣病の予防・早期発見・治療
  5. 5.転倒注意
  6. 6.興味・好奇心
  7. 7.考えをまとめて表現する習慣
  8. 8.よい人間関係の構築
  9. 9.若々しさ、おしゃれ心
  10. 10.明るく前向きな生活
認知症の方を見守るために

認知症と診断されたときは、適切な治療を受けるとともに、元気でいられる時間を少しでも長くすることを考えましょう。

家族の方は、本人ができることに手を出しすぎないように心がけましょう。「何もしなくていい」といわれると、生きている意味を失ってしまいます。簡単な調理をする、洗濯ものをたたむといったやりなれた家事など、これまで通りにできることも多いのです。逆に、書類上の手続きなど本人が難しそうなときには、早めの段階で「手伝いますよ」と声をかけ、「できない」意識が強くなるのを防ぎましょう。

周囲に認知症であることを理解してもらうことも必要ですが、本人がいるところで知らせることは避けてください。認知症の方は、何もわからなくなっているわけではなく、プライドを傷つけることになります。

認知症になった友人・知人とつきあうときに、病気のことを意識しすぎる必要はありません。最近のことは忘れていても、むかし話や、「新緑がきれい」「暖かい」などそのときの天候のような話題なら、患者さんも負担を感じることなく話せるでしょう。

認知症の場合は、65歳未満でも介護保険の利用が可能です。認知症だからといって家でじっとしていると、ますます症状が進み、体も衰えます。要介護認定を受け、デイサービスを利用すれば、脳に刺激を与え、体も動かすことができます。また家族の方も、デイサービス、ショートステイ、訪問介護などを上手に利用し、介護者が無理しすぎないよう工夫することも大切です。


こんな症状があったら受診を「以前はできたことができない」がポイント!
  • 好きなことへの興味が薄れる。
  • 最近あったニュースがわからない。
  • 新しいことが覚えられない。
  • 少し前のことが思い出せない。
  • しょっちゅう探し物をしている。
  • 時間や季節の感覚が薄れる。
  • ヒントをもらっても、物や人の名前を思い出せない。

認知症の2つの症状

認知症の症状には、中核症状と周辺症状があります。中核症状は認知症にともなう症状です。周辺症状は環境や周囲の対応が適していないことで生じる「作られた障害」です。適切なケアによって、周辺症状は緩和することもできます。家族が認知症になったら、主治医にどのように対応すればいいのかを相談しましょう。

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